給与所得者は、通常年末調整で課税関係は終了するので確定申告の必要はありません、ただし、以下の場合には、確定申告が必要になってきます。
①給与収入が2,000万円を超える人。(年末調整の対象ではありません)
②給与所得、退職所得以外に20万円を超える所得(収入金額-必要経費を控除した額)のある人。
③給与を2ケ所以上から受けている人で、年末調整されなかった給与の収入金額とその他の所得金額の合計額が20万円を超える人。
また上記の所得控除項目のうち年末調整では控除できない控除項目があった場合は、確定申告により還付を受けることができます。
1.医療費控除が受けられる人
2.雑損控除を受けられる人
3、ふるさと納税などで一定の寄付金控除を受けられる人
4.その他、年の途中で退職し、再就職しなかったため年末調整を受けなかった人。
などになります。
忘れずに確定申告をしましょう。
新渡戸稲造(1862年~1933年)は、岩手県生まれ、日本の教育者、思想家。札幌農学校在学中に出会ったキリスト教に多大な影響を受ける。
米国に渡り、ジョンズ・ホプキンス大学で学び、ドイツ留学を経て、国際連盟の初代事務次長に就任している。また日本では、5,000円札の肖像にもなった。
本書「武士道」は、1899年、新渡戸が英語で書く上げ刊行された世界的ベストセラーである。
武士道という言葉は、日本人なら誰しも知っている言葉である。しかし、武士道とは何か、と問われると、その答えを明確にできる人は少ないのではないだろうか。
日本人の潜在意識に横たわる、武士道の精神について明らかにしたのが本書である。
新渡戸のよれば、武士道が自覚されたのは12世紀末、源頼朝が天下を統一した頃。それから数百年をかけこの価値観が醸成されたものであるという。
武士道は、「義」「勇」「仁」「礼」「名誉」の5つに価値観により成り立っているという。本書では、その5つの価値観について、詳しく論述している。
人口の1割に過ぎなかった武士の価値観は、大衆の娯楽であった、芝居、寄席、浄瑠璃、小説などの題材となった武士の物語によって、次第に大衆の中に広がっていき、日本人全体の価値観として浸透していったのである。一方で、新渡戸は、この武士道の価値観は、哲学的思考を欠き、名誉を重んじすぎるため、感情に流されやすい欠点をを孕んでいることも指摘する。
日本人に横たわる精神構造を知るうえで、読み継がれる名著であろう。